マッスルスーツ

マッスルスーツとは

 マッスルスーツを、知ってますか。はてなダイヤリーによれば、マッスルは筋肉。
 そして、スーツは・・・

   背広服・一揃・一着・一組・一式・願い・嘆願・訴訟。
 合う・適する・都合が良い・fit・気に入る・満足させる・合せる・一致させる・似合う。

 スーツには、意味がいっぱいあるんですね。調べることは無かったんですが、まぁ、一応。

 ありていにいえば、マッスルは筋肉、スーツは服。直訳すれば筋肉服です。筋肉柄の趣味の悪い服をイメージしそうですが、マッスルスーツとは、体の動きをサポートしてくれるスーツのことです。年老いて筋肉が衰えたり、身体に障害があって満足のいく生活ができない人のためのもので、東京理科大学工学部機械工学科の小林研究室が開発しました。
 技術はどんどん進歩しています。福祉や医療の分野でも、人間の動作を物理的に支援する機器が次々と提案されています。提案され、開発はされているんですが、開発された機器は介護者用(介護する人)のものばかりです。要介護者(介護を受ける側)が使えるように開発されたものって、あんまりないんです。
 また、体の機能を支援する装置というのは、たびたび作られているそうです。でも、「支援機器」という言葉には、外装するロボットのようなイメージがつきまといますよね。開発者側も同様らしく、金属フレームとモーターで作られたものが多いとか。たしかに、金属製なら丈夫です。だけども、安全性・総重量・出力・人間との親和性はあまり良くないと感じます。人が中に入る「ごつい装置」は、福祉用というより、準軍事用という感じがつきまといます。パワードスーツや、バンツァーといったイメージです。

 そこで開発されたのが、「マッスルスーツ」。マッスルスーツは、関節部分を除くすべてが、空気圧で収縮するゴムとナイロンからなる「人工筋」で構成されています。とにかく軽量です。軽量なので、着たり脱いだりもカンタン。若い頃のように荷物を持てなくなったお年寄り、また、体に障害があって動くのが不自由な人には絶好の装置ではないでしょうか。着たり脱いだりが楽なので、必要なときにだけ使えばいいわけです。
 マッスルスーツの大きなポイントは、動いて欲しい部分が人工筋の収縮で動くこと。体の動きにあわせて筋力を補助するシステムというのは、今現在、国際的に例がないそうです。マッスルスーツは、着用によって腕の力を補助します。曲げる・伸ばす・回すなど、7つの動作ができるので、普通の生活をするにあたって、不足している「力」を補助してくれるんです。しかもなぜか、反力を発生させることも可能です。筋力を補助するときには、人間の力の半分を受け持ってくれる反面、逆に、負荷をかけて力を抑えることができるのです。
 まるで、リーグボール養成ギブス。これがなんの役に立つのでしょう??
 実は、リハビリテーション用としても役立つのです。スポーツのフォーム矯正などにも応用できるということなんです。
 面白そうなスーツだと思いませんか?
 一度、着てみたいものです。

 動くことのできなかった「介護が必要な人」が、自分自身で動けるようになることは、生きる希望を生むということです。将来に望みができることこそ、マッスルスーツの大きな特徴かもしれません。




福祉ロボット

 福祉ロボットが、現実に活躍する時代となりました。高齢者介護、障害者介護、重病者介護の現場ではいろんな人の手が必要です。これからは、福祉ロボットの手も借りて、介護を行うとことができそうです。
 厚生労働省の試算によると、2014年には4人に1人が65歳以上の高齢者になります。これにともなって、寝かせきりや認知賞(痴呆)などの要介護高齢者が、今よりも大幅に増えることが予想できます。4人に一人が高齢者。他の4人に一人は幼児や子供。働いて収入を得て、介護も出来る人は、残った4人に2人しかいなくなるのです。

 若い人たちの比重が減ていくと言うことは、介護者も減少するということ。身体障害者の中には、特に重度で介護が必要な人たちもいます。この人たちの介護も大変です。ですから福祉ロボットを使って、これらの介護の問題を解決する必要があるわけです。

 「介護が必要になってしまったけど、どうしても下の世話や介護を人に頼むのは苦手」
 「介護者にいろいろ頼むのは悪いと思って頼めない」

 そういう方々も、います。  介護者の少ない夜や、介護者の忙しい時間に頼むのも気が引けて頼めないということもありますよね。食事介護をしてもらっている人では、自分のペースで自分の食べたいものを自分の食べたい順番で食べたいけれども、それを介護者に気兼ねして言えず、介護者の食べさせてくれるものを不満に思いながら食べているのも介護現場の現状です。  このように福祉ロボットはいろんなニーズがあると言えます。福祉ロボットと言うと、「鉄腕アトム」見たいな人間型ロボットを想像しがちですが、福祉ロボットは、杖や車いす、補聴器などと同じ福祉機器の延長だと思ってください。ただ、ロボット技術を使っていたりロボットのような形状をしているだけです。  世界で最も売れている福祉ロボットは、HANDY(http://ourworld.compuserve.com/homepages/RehabRobotics/Hand1.htm)です。Exact Dynamics社のMANUS(http://www.exactdynamics.nl/nihongo/index.html)という汎用福祉ロボットもよく使用されているロボットです。国産では、日立製作所の歩行訓練機器や安川電機の運動療法装置TEMなどが日本でも市販されています。それにしても、食事・髭剃り・歯磨き・洗顔・整髪などの、人間がしているような細かい動きを、再現する最先端技術には、まったく驚かせられます。